
家を処分したい場合、一般的には不動産会社へ売却を依頼します。しかし、家を手放す方法は不動産仲介だけではありません。
立地や建物の状態、売却までにかけられる期間によっては、不動産会社による直接買取、価格の見直し、賃貸、建物を解体して土地として売却する方法なども考えられます。
特に、長期間売りに出しても買い手が見つからない家は、現在の売却方法そのものを見直した方がよい場合があります。
この記事では、売れない家を処分する方法と、家が売れない主な理由、仲介と買取の違い、売却を進めるためのポイントを解説します。
売れない家を処分する6つの方法

家がなかなか売れない場合は、次のような方法があります。
| 方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 不動産仲介で売却 | 一般の購入希望者を探す | 時間をかけてもできるだけ高く売りたい |
| 不動産会社へ直接買取 | 不動産会社が買主になる | 早く売却したい |
| 売出価格を見直す | 現在の価格を調整する | 問い合わせや内覧が少ない |
| 賃貸として活用 | 家を所有したまま収益化 | すぐに手放す必要がない |
| 投資家などへ売却 | 収益物件として売却する | 築古住宅など一般需要が弱い |
| 解体して土地を売却 | 建物を撤去して土地として販売 | 建物の老朽化が著しい |
それぞれメリットとデメリットがあるため、現在の家の状態や売却を急ぐ理由に合わせて選択することが重要です。
1.不動産仲介会社に売却を依頼する
一般的な住宅売却では、不動産会社と媒介契約を結び、購入希望者を探してもらいます。
不動産会社は物件情報を広告へ掲載し、問い合わせへの対応や内覧、売買条件の交渉などを行います。
仲介による売却は、不動産会社が直接買い取る方法と比べて時間がかかる場合がありますが、一般の購入希望者へ市場価格に近い価格で売却できる可能性があることが特徴です。
そのため、
- 売却を急いでいない
- 少しでも高く売りたい
- 一般の住宅として需要が見込める
といった物件では、まず仲介による売却を検討する方法があります。
2.不動産買取業者に直接売却する
「できるだけ早く家を処分したい」という場合は、不動産会社による直接買取も選択肢になります。
仲介では一般の購入希望者を探しますが、買取では不動産会社自身が買主となります。
そのため、購入希望者が現れるまで待つ必要がなく、条件が合えば仲介より早く売却を進められます。
一方で、不動産会社は購入後のリフォームや再販売などを前提として価格を決めるため、仲介による売却価格より低くなることがあります。
仲介と買取の違い
| 比較項目 | 仲介 | 不動産買取 |
|---|---|---|
| 買主 | 一般の購入希望者 | 不動産会社 |
| 売却期間 | 長くなる場合がある | 比較的短い |
| 売却価格 | 市場価格に近い価格を狙いやすい | 仲介より低くなる場合がある |
| 内覧 | 必要になることが多い | 原則として少ない |
| 向いている人 | 高く売りたい | 早く処分したい |
「価格を優先するのか」「売却までの早さを優先するのか」によって選び方が変わります。
3.売出価格を見直す
長期間売り出しているにもかかわらず問い合わせが少ない場合は、価格が周辺相場と合っていない可能性があります。
不動産を売却するときは、
- 同じ地域の中古住宅
- 土地面積
- 建物面積
- 築年数
- 駅からの距離
- 建物の状態
などを比較して価格が設定されます。
売主としては少しでも高く売りたいところですが、相場と大きく離れた価格では、購入希望者の比較対象にも入らない可能性があります。
ただし、根拠なく大幅に値下げする必要はありません。
まずは不動産会社に周辺の成約事例や現在の競合物件を確認し、適正な売出価格を検討しましょう。
4.賃貸物件として活用する
売却を急いでいない場合は、家を賃貸に出す方法もあります。
住宅として一定の需要があるエリアであれば、売却せずに家賃収入を得る方法を検討できます。
ただし、賃貸にすると、
- 入居者募集
- 修繕
- 設備交換
- 固定資産税
- 管理
などの費用や手間も発生します。
「売れないからとりあえず貸す」と判断するのではなく、想定家賃と維持費を確認してから検討することが大切です。
5.不動産投資家などへの売却を検討する
一般の住宅購入者から需要が少ない物件でも、収益物件として利用できる場合は、投資家などが購入を検討する可能性があります。
たとえば、
- 築年数が古い住宅
- 賃貸中の住宅
- リフォームが必要な住宅
などです。
一般向けに売れないからといって、すぐに価値がないとは限りません。
どのような買主を想定して販売するかを変えることで、売却できる可能性があります。
6.建物を解体して土地として売却する
建物の老朽化が進んでいる場合は、建物を解体し、更地として売却する方法もあります。
古い建物が残っているために購入希望者が見つからない場合、土地として販売することで検討する人が増える可能性があります。
ただし、解体には費用がかかります。
また、土地や建物の条件によっては、解体したことでかえって売却しにくくなるケースも考えられるため、先に不動産会社へ相談することが重要です。
売却前に自己判断で解体するのではなく、
「古家付き土地として売るのか」
「更地にして売るのか」
を比較してから判断しましょう。
家が売れない主な理由
家を売りに出しても買い手が見つからない場合、原因を整理する必要があります。
主な理由として考えられるのは次のとおりです。
売出価格が相場より高い
家が売れない理由として、まず確認したいのが価格です。
購入希望者は、同じ地域にある複数の中古住宅を比較しています。
同程度の物件より価格が高ければ、問い合わせや内覧につながりにくくなります。
特に長期間売り出しているにもかかわらず内覧がほとんどない場合は、売出価格を再確認してみましょう。
建物の状態が悪い
室内の汚れや設備の故障、雨漏り、外壁や屋根の劣化などがあると、購入後に修繕費が必要になります。
そのため、購入希望者が敬遠したり、値下げ交渉につながったりすることがあります。
ただし、売却前に大規模なリフォームをすれば必ず費用を回収できるわけではありません。
まずは清掃や不要品の撤去など、比較的負担の少ないところから改善するとよいでしょう。
また、家の価値を保つためには、シロアリによる建物への被害にも注意が必要です。必要に応じて点検や防除を検討し、建物の状態を確認しておきましょう。
参考:シロアリの「防除」とは? 駆除・予防との違いや作業の流れを解説 – シロアリ駆除のアリプロ
立地条件が良くない
家そのものに問題がなくても、立地条件によって売却に時間がかかることがあります。
たとえば、
- 駅やバス停から遠い
- スーパーや病院などが少ない
- 坂道が多い
- 前面道路が狭い
- 騒音がある
- 災害リスクがある
といった条件です。
立地は変更できないため、価格や販売方法を含めて調整する必要があります。
物件の魅力が十分に伝わっていない
不動産ポータルサイトへ掲載していても、写真や説明が十分でなければ問い合わせにつながらない場合があります。
特に中古住宅では、
- 室内写真
- 間取り
- 収納
- 日当たり
- 周辺環境
- リフォーム履歴
などを分かりやすく伝えることが重要です。
問い合わせが少ない場合は、不動産会社がどのように広告しているか確認してみましょう。
不動産会社が物件に合っていない
不動産会社にも、それぞれ得意分野があります。
マンションを多く扱う会社、戸建住宅に強い会社、投資物件に強い会社、再建築不可など特殊な不動産を扱う会社などさまざまです。
長期間売れない場合は、現在依頼している会社以外から意見を聞くことも一つの方法です。
売りにくい家の代表例
立地条件が良くない家
立地条件によって売却が難しくなる代表的なケースには、次のようなものがあります。
- 駅から遠い
- バスの本数が少ない
- 商業施設が少ない
- 前面道路が狭い
- 坂道が多い
- 周辺に騒音源がある
- 日当たりが良くない
- 災害リスクが高い地域にある
こうした条件そのものを改善することは難しいため、価格設定や販売対象を見直すことが重要になります。
再建築不可の家
中古住宅の中でも売却が難しくなりやすいのが「再建築不可物件」です。
再建築不可とは、現在建っている建物を解体したあと、原則として新しい建物を建築できない物件を指します。
代表的なのが、建築基準法上の道路への接道条件を満たしていないケースです。
再建築不可物件を売却する方法
再建築不可だからといって売却できないわけではありません。
主に次の方法があります。
- 現在の建物を利用する前提で売却する
- 賃貸物件として利用する
- 隣地所有者へ相談する
- 投資家向けに販売する
- 再建築不可物件を扱う専門業者へ相談する
- 不動産買取会社へ売却する
再建築不可物件は通常の住宅より購入希望者が限定されやすいため、こうした物件の取引経験がある不動産会社を選ぶことが重要です。
売れない家を売るために見直したいポイント
家が売れない場合は、ただ待ち続けるのではなく、現在の販売方法を確認しましょう。
売出価格を再確認する
周辺の売出価格だけでなく、実際に売買された成約価格も参考にして価格を見直します。
室内を整理する
家財や不用品が大量に残っていると、室内が狭く見えたり、建物の状態を確認しにくくなったりします。
内覧を行う場合は、可能な範囲で不要品を整理し、室内を確認しやすい状態にしておくことが大切です。
写真と物件情報を確認する
現在掲載されている広告写真や説明文を確認します。
物件の特徴が十分に伝わっていなければ、不動産会社へ改善を相談しましょう。
内覧しやすい状態にする
購入希望者が現れても、内覧できる日時が限定されすぎると販売機会を逃すことがあります。
可能な範囲で内覧の日程を調整できるようにしておきましょう。
不動産会社を見直す
問い合わせが長期間ほとんどない場合は、別の不動産会社へ査定や販売方法について相談する方法もあります。
会社を変更するだけではなく、
「現在の価格は適正か」
「どのような購入者を想定しているか」
「広告はどこへ掲載しているか」
などを確認することが重要です。
大手不動産会社へ仲介を依頼するメリット
大手不動産会社へ仲介を依頼する場合、広い営業網や広告媒体を活用できることがあります。
主なメリットとしては、
- 店舗網が広い
- 購入希望者の情報を持っている
- 売却に関する社内ノウハウがある
- 広告や不動産ポータルサイトを活用できる
- 契約手続きをまとめて相談できる
といった点があります。
一方、「大手だから必ず高く売れる」というわけではありません。
地域によっては、地元の不動産事情に詳しい中小の不動産会社の方が適しているケースもあります。
会社の規模だけでなく、その地域や物件の種類について売却実績があるかを確認しましょう。
売れない家は不動産買取業者への相談も検討する

仲介で長期間売り出しているものの買い手が見つからない場合は、不動産買取会社への相談も選択肢になります。
特に、
- 築年数が古い
- 修繕が必要
- 再建築不可
- 空き家になっている
- 残置物が多い
- 相続したが利用予定がない
- できるだけ早く手放したい
といった物件では、一般の購入希望者ではなく、不動産会社による買取を検討する方法があります。
ただし、買取価格は会社によって異なります。
1社だけで決めず、可能であれば複数の会社に査定を依頼し、価格だけでなく、
- 引き渡し条件
- 残置物の処分
- 建物の修繕
- 売却時期
- 契約条件
なども比較するとよいでしょう。
仲介と買取のどちらを選ぶ?
迷った場合は、何を優先するかで考えると分かりやすくなります。
できるだけ高く売りたい
→ まず仲介による売却を検討。
早く家を処分したい
→ 不動産会社による直接買取を検討。
仲介で売り出しているが長期間売れない
→ 価格や不動産会社を見直し、買取査定も取って比較。
再建築不可や老朽化など特殊な条件がある
→ 特殊物件の売却経験がある不動産会社や買取会社へ相談。
このように、最初から一つの方法に決める必要はありません。
仲介での想定売却価格と、買取会社から提示される金額を比較してから決める方法もあります。
売れない家の処分に関するよくある質問
家が何か月売れなければ価格を見直した方がいいですか?
問い合わせや内覧の状況によって異なります。一定期間まったく反応がない場合は、不動産会社に周辺相場や販売状況を確認し、価格や広告方法を見直しましょう。
古い家でも売却できますか?
築年数が古くても売却できる場合があります。建物を利用する人だけでなく、リフォーム目的や土地目的の購入者も考えられます。
家財が残ったままでも売却できますか?
取引条件によっては可能です。不動産買取会社の中には、残置物がある状態で相談できる会社もあります。一方、一般の購入希望者へ売却する場合は、引き渡しまでに撤去を求められることがあります。
家を解体した方が売れやすくなりますか?
物件によります。建物が著しく老朽化している場合は土地として売却しやすくなることもありますが、解体費用が発生します。解体前に不動産会社へ相談しましょう。
再建築不可の家でも売却できますか?
売却自体は可能です。ただし購入希望者が限定されやすいため、再建築不可物件を扱った経験がある不動産会社へ相談する方法があります。
仲介で売れなかった家を買取会社へ売れますか?
可能です。仲介で買い手が見つからなかった物件でも、不動産会社が再販売や活用を前提として買取を検討する場合があります。
まとめ|売れない家は売却方法そのものを見直す

家が売れないからといって、処分できないとは限りません。
まずは、価格・建物の状態・立地・広告方法・依頼している不動産会社の5つを確認してみましょう。
一般の購入希望者へできるだけ高く売却したい場合は仲介、売却までの期間を短くしたい場合は不動産会社による直接買取が選択肢になります。
また、築古住宅や再建築不可物件などは、通常の住宅とは買い手が異なるため、物件の特徴に合った不動産会社を選ぶことが重要です。
「いくらで売れるか」だけでなく、「いつまでに売りたいか」「どの程度の手間をかけられるか」まで含めて、自分に合った処分方法を比較しましょう。
★★★買取品を増やしたと考えるショップ関係者様、ソレウルに掲載しませんか?★★★

まだ記載されていない地域のショップオーナー様は無料登録をご検討ください。
ショップの宣伝は少しでも増やすことが、商売繁盛の上で大切なポイント。
掲載されることで「機会損失」を防ぐことが出来ます


